FC2ブログ

プロフィール

烏野猛

Author:烏野猛
介護事故裁判やリスクマネジメントの講演には定評があり、これからの社会保障や、社会福祉をめぐる「年金」「医療」「介護」の将来予測については、全国からの講演依頼があとを絶たない若手研究者。
2000年の介護保険制度導入後、介護業界での規制緩和に対抗するスタイルで福祉リスクマネジメント研究所を設立。「社会保障法」「社会福祉法制」の専門家であり、「福祉・介護」と「法律」の両方がわかる研究者。

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード

老人保健施設での介護殺人事件

立て続けに、老人保健施設での殺人事件でした。
1つは、昨年に岐阜県の老健であった、利用者5名殺人事件。そして奈良県の老健でも女性利用者が首を絞められて殺された事件と…。

いずれも犯人は介護職員というわけです。

施設での介護殺人を含めた事故が発生しますと、テレビや新聞の取材が殺到するのですが、高齢者虐待がその背景にあり、その背後には、余裕のない、と言いますか、個人の感情をコントロールできない職員の闇の部分があるわけです。

介護現場で働く職員に、どう夢を持ってもらい、どう仕事に向かう必要があるのか、そして介護というこの仕事が、本当に価値のある仕事であるということを、どう伝えればいいのか、これは、私の仕事であり役割であると思っています。

以下は、昨日の中日新聞トップの記事です。ご覧ください。

2019年2月5日 中日新聞
 岐阜県は今月、高齢者施設の管理者と現場職員向けに、介護事故防止のための研修会を始める。高山市の介護老人保健施設「それいゆ」で入所者五人が相次いで死傷し、安全管理の甘さが指摘されたことから、再発防止策を強化する。
 研修会は、介護保険法と老人福祉法に基づいて運営する岐阜県内約四百七十施設に参加を求め、三月上旬までに県内三カ所で開く。
 高齢者施設の安全対策に詳しい専門家が講師となる。管理者向けには、組織風土づくり、職員の心身のケア、効果的な人材育成の方法、介護現場で事故が起きた場合の対応などを解説する。現場職員向けには、事故を防ぐための基礎的な知識と技術、事故記録の書き方などを手ほどきする。
 岐阜県は「それいゆ」に対して、問題が発覚した二〇一七年八月以降、施設の立ち入り検査を重ねた。内部組織「事故防止委員会」が適切に開かれていなかったことや事故防止の指針に不備があったことなどが判明し、同年十二月に改善勧告した。
 さらに岐阜県は、有識者委員会を開き、高齢者施設の事故防止策を定める要綱などを改正し、昨年十月に運用を始めた。事故防止委への第三者の参加や職員の年二回以上の研修受講を義務化した。
 岐阜県内ではほかにも、一七年十二月、関市の介護老人保健施設で入所者が介護士に暴行され骨折する事件が起きた。施設は虐待を把握しながら市に通報しておらず、県は昨年八月、新規入所停止三カ月と介護報酬減額の行政処分を出した。
 有識者委の委員だったびわこ学院大の烏野猛教授は「虐待を防ぐため、職員のストレスをどう軽減するかという点も重要だ」と指摘している。

お~、何てこった…?! 

子どものときに観た外国のアニメ「ポパイ」で、主人公であるポパイが困惑した際、「お~、何てこった…」と頭を抱えていたシーンを思わず思い出してしまいました。

厚生労働省が統計として発表していた「毎月勤労統計」調査に誤りというか、不正があったということで、政府が調べたところ、20以上の基幹となる統計でも調査方法や手続きに不適切な点が発覚した、という事実…。

もともと厚生省と労働省をくっつけたのがいまの「厚生労働省」です。
今回の不正、また昨年に国会でも厚労省の杜撰な統計調査から発覚した問題も踏まえ分割論も再浮上するなど、我が国の信頼はどうなることやら。

我が国は、極東にある小さな国で、資源もなくほとんどを製造物の輸出で成り立っているような国です。おまけに小さい島国であるにもかかわらず、海中4つのプレートが重なる場所に位置するなど、以前のブログにも書きましたが、「絶対に買ってはいけない」不動産が日本なわけです。

であるにもかかわらず、輸出されるMade in Japanが他国で支持・買われたのは、「信頼」だったわけです。
そう、製品への信頼だったわけです。

しかし、ここ数年前から、1部上場企業であっても不正がまかり通り、企業としての信頼を陥れ、消費者を騙し続けてきたわけです。

そして今回は、統計の操作という日本政府による不正…。

この統計調査の不正が、その不正を行った者が、その不正をすることによる利益や儲けを考えようとした動機があったようには思えません。
動機がないままでの不正とは、面倒くさい、という視点からの手抜き、に行き着くわけです。

その結果、もちろん海外の投資家連中は、「信頼できない」という判断をするわけです…。

誰からの情報であったとしても、どこからの製品であったとしても、自らで観て、手に取って、確かめて、すべての「-そうではないかも…」というリスクを理解、背負うことを覚悟して、採用・購入・選択する必要があるんでしょう。


そう、これこそが、まさに自己責任、ということなんです。


その自己責任という視点から導き出される格差が、これからの格差を物語っていくんだと思います。

あの日から、24年…

6434人が犠牲となった神戸の大地震から、24年が経ちました。

東日本大震災から震災リスクに関する講義やお仕事を頂戴するようになりましたが、私の原点はやはり生まれ育った神戸での大震災です。

阪神淡路大震災よりも前に数千人規模の犠牲を出した大災害は、それから36年も遡る昭和34年(1959年)の伊勢湾台風による災害でした。

違う言い方をすれば、阪神淡路大震災の36年前に5000人以上が亡くなった伊勢湾台風が来襲し、阪神淡路大震災の16年後に約2万人以上が犠牲となった東日本大震災に見舞われた、という時間の尺になります。

台風に伴う大水害、地震による大火災、大津波による被害と原発事故、このテーマについて、比較検討し新たな自然災害リスクのポイントを整理し、それへの対策の柱を確立させることが、ここ数年の課題となっています。

「日本は絶対に買ってはいけない資産」と、以前にもブログで書きましたが、国連の「世界リスク報告書2016年版」でも、自然災害に見舞われる可能性は世界約200カ国中、日本は4位となっています(1~3位は、発展途上の第三国)。

伊勢湾台風と阪神淡路大震災、そして東日本大震災を足して2乗したくらいの規模の大災害である南海トラフ大地震が、私たちが生きているうちに来ることが分かっている非常事態ななか、本気で優先順位を定め、ある意味でのトリアージ的発想や論議を積み重ねないと、まずい、と思っています。

ちなみに、わが国で、はじめてのトリアージ的判断を実施したのが、いまから24年前の阪神淡路大震災での淡路にある県立病院からでした。
「- この患者に何分心臓マッサージしてる? もう助からないから、止めて。そして、次の患者の処置をして…!!!」

限られた人・モノ・金・時間しかないなかにあって、誰を助けるのか、言い換えるなら誰を見殺しにしても許されるのか…。
平時のうちから、タブーとされている論議を始める必要がありそうです。

そのなかから、本当の意味での、また次のフェーズという意味での「福祉」という定義が生まれざるを得ない状況がやってきそうな気がしています。

力のない正直者と、力のある大嘘つきと…

正月の新聞広告で、宝島社の企業広告が話題を呼んでいます。

嘘つきは、戦争の始まり

というキャッチフレーズです。その説明の最後には、「―嘘に慣れるな、嘘を止めろ、嘘をやっつけろ」と続くわけですが…。

昨年のブログにも書きましたが、いまの世の中、正しいことや真実は何なのか、ではなく、より影響力がある言葉やシーンに人は惹きつけられているわけです。ですから、アメリカ大統領だけではなく、ロシア、中国、そして日本のリーダーたちの発言や行いが、明らかに嘘であると分りきっていても、私たちの日常生活、とくに経済がある程度回っていれば、よし、といった感じなんでしょうね。

逆に真実を求めて政治的にも不安定になり、その結果、直接的に懐が寒くなるよりは、正しいこと(真実や正義)よりも安定していること(給料や経済)に価値が置かれているのでしょうね。

それを証明する事例は、枚挙にいとまがないので、ここではもう触れませんが…。

ただ、難しいのは、嘘の逆である本当のことや真実、ここではあえて「本当っぽいこと、真実っぽいこと」は、立場を変えれば、まったく逆になってしまうということです。

皆さんも、痛感されていることと思います。
皆さんであれば、人生経験上、人のトラブルや悩みの相談に多くのってきたことと思いますが、片方からだけではなく、両方から話を聞かないと、まったく分からないということを。だって、人は、自分の有利に働くことを誇張して人に話し、自分にとって不利やマイナスに思われることについては、過少気味に、話すわけですから。

そこに嘘が入り込んできたら、もう何が何だか分からなくなるわけです。
つまり、本当のことなんて、誰にも分からず、分かっていることは、自分にとっての正しいこと、というもうそれだけなんです。

ですから、正しい・間違っている、という価値基準ではなく、ある意味では経済の流れのままに、安いか高いか、得か損か、という価値基準で動いた方が手っ取り早い、という考えがいまの主流なんでしょうね。

とくに政治や経済の世界では、このあたりのことを見誤って、まさか…の坂を転がり落ちていった、その時のヒーローたちがいたじゃないですか…!!!

宝島社のスローガン、どこまで人々の心に届くやら…

嘘つきは…

平成最後の、明けましておめでとうございます

平成最後の、明けましておめでとうございます、ですね。

さて、2019年の今年、どう生きようか…。

数日前の大晦日にも書きましたが、今年は世界経済も、そして治安も、また災害も、大きく不安定なものになると予測しています。

今年の干支は「いのしし」ということですから、いつもであれば「猪突猛進」といきたいところではありますが、今年ばかりは周辺がグッと落ちてきますので、昨年同様のパワー配分といいますか、バランスで過ごしたいと思っています。

何か新しいことにチャレンジ、というのではなく、レジリエンス(回復力)の増進といいますか、充実に重きをおいた年にしようと考えています。

「変化のないことがリスクになる…」と経済雑誌等には嘘八百が書かれていて、「-だから、投資…」といった詐欺まがいの言葉が並んでいますが、皆さん、今年は力を蓄えてください。回復力・修復力を高めることに集中する年にすれば、来年はきっと…。

ただ、成功した投資家はこうも言います。「-混乱のときにこそ、勝機あり…」とも…。
70点を狙っていくか、100点オーバーを目指すか、それとも-(マイナス)に沈むか…。

さて、今年の大晦日のブログには、何と書くことやら…!!!