先日、国の中央防災会議の作業部会が、南海トラフ巨大地震対策の最終報告をまとめましたが、東海地震の直前予知について疑問が投げかけられています。
昭和53年施行の大規模地震対策特別措置法では、気象庁が東海地震の前兆現象を検知した場合、首相は警戒宣言を発令すると定められています。被害が甚大となる静岡県を中心とする157市町村では、鉄道がストップし銀行や病院の外来診療が閉鎖。そして津波危険地域の住民に避難指示が出るなどの大規模な厳戒態勢が敷かれるということです。
気象庁との地震予知についての見解の相違もあると思われますが、私個人的には地震の予知や予測など、世界中の地震学者でさえも、あの東日本大震災を予知できなかったんですから、あてにはならないと考えています。せいぜい、緊急地震速報のブザーが携帯電話から鳴った際、いかに行動するのか、いかに逃げるのか、しかないと思っています。
地震が起こることの「予知」や「予見」なんてものは、自然を相手にしている以上、それも巨大地震規模の地殻やそれよりも深いところで起こっている現象を科学でとらえるなど、私から言わせれば、「地震の予知が先か、宇宙人を捕まえるのが先か…」程度のどうでもいいことなんです。地震予知の可能性を図ることに気を配ることよりも、いつ来てもおかしくないように、安心することなく、たえず備えることしか、私たちにはできないように思うのですが…。