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烏野猛

Author:烏野猛
介護事故裁判やリスクマネジメントの講演には定評があり、これからの社会保障や、社会福祉をめぐる「年金」「医療」「介護」の将来予測については、全国からの講演依頼があとを絶たない若手研究者。
2000年の介護保険制度導入後、介護業界での規制緩和に対抗するスタイルで福祉リスクマネジメント研究所を設立。「社会保障法」「社会福祉法制」の専門家であり、「福祉・介護」と「法律」の両方がわかる研究者。

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特養の相部屋に自己負担が課せられることの意味とは…

厚生労働省は、これまでの個室におけるホテルコストと同様、特別養護老人ホームの相部屋に入っている一定の所得のある高齢者に対し、月額1万5千円程度の利用料負担を課す方向性を示しました。

賛成とも、反対ともいい難いところですね。
賛成の理由としては、これまでが安すぎたのでは、という思いと、老親の扶養という点では、家族がもっと仕送りのような形であろうとなかろうと、もっと負担すべであると考えているからです。家族への責任を強化するわけではありませんが、経済的な面で親の面倒をみないくせに、相続分だけはしっかり頂戴するというのは、愛情のある家族員が貧乏くじをひく、つまり正直者がバカをみる、を地で行くようなものです。

反対の理由としては、財源がないからということは分かりますが、そもそも介護保険制度が応益負担主義で実施されてきていたものを、ある部分には応能負担を採ることの整合性が合わず、同じサービス、いや、ほとんど手間のかからない高齢者でありながら、所得が一定程度あるからという理由で、一方的に自己負担を強化されることは、支払う者にとって納得のいくものではありません。

このあたりについては、11月4日にホームページの新着情報で、「今後の社会保障政策における一考察 ~制度の持続可能性を図るうえでの「待つ」という考え方~」という研究ノートをアップさせますので、一度ご覧になっていただければと思うのですが。

これからより自己負担が強いられる時代になると思われますが、そのことが単なる財源だけの問題ではなく、意識や認識の部分も多いように思えてなりません。

夕日